ラジールカ
多大な犠牲者を生んだ、ベトナム戦争に従軍していた兵士たちが、軒並みノイローゼとなって、自殺や凶悪犯罪を引き起こしたことをご存知だろうか。
彼らの中には、母国で平和な生活を送っていたにも関わらず、突然発狂して銃を乱射し、多数の人命を奪う者もいた。
そうかと思えば、まるでなにかに怯えたように日々を過ごすようになった者もいたようだ。
そんな連中の中には、自殺を遂げる直前に遺書を書く者も当然のようにいたわけだが、自殺者のうち6%が、遺書に不可解な記述を残している。
「ラジールカがくる」という意味不明な文章が、複数の元兵士の自殺者の遺書から見受けることができたのだ。
このラジールカ。正体が何なのかは誰も分からない。
また、この文章を書いた者は、全員が発狂した直後に自殺を遂げているという。
戦時中、彼らが占領した地域の住民たちも、ラジールカの存在について、検討もつかないという。
それが本当かどうかはさておき、現地には、ラジールカという存在を示唆するような文献などは存在していない。
もっとも、存在していないのは占領軍が残らず焼き捨ててしまったからなのだが。
ラジールカの存在を遺書に書いた自殺者に共通しているのは、戦時中にある山を占領した、という点だけであるということだ。
何かの兆候なのか、それともそういう存在なのか。ラジールカの正体は未だに解明されていない。
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